キャリアパスについて、このような悩みはありませんか?
「そもそもキャリアパスってどんなもの?」
「採用サイトにキャリアパスを掲載するメリットや注意点は?」
「キャリアパスを効果的に掲載している具体的な事例を知りたい」
採用サイトにおいてキャリアパスは、入社後の具体的なイメージを膨らませるためにも求職者にとって必要不可欠なものですが、掲載する内容によっては求職者からネガティブなイメージを持たれる可能性もあるため、効果的に掲載することが大切です。
本記事では、採用サイトのキャリアパスの概要や採用サイトに掲載するメリットや注意点、効果的に掲載している事例について詳しく解説します。
キャリアパス(キャリアステップ)とは?
キャリアパス(キャリアステップ)とは、企業が社員に対して、職務や職位に就くまでの道筋を提示したものです。
採用サイトでキャリアパスが提示される場合、入社1年目は研修中心、2年目は専門的な知識を身につける、5年目以降で新人社員への教育担当や役職にキャリアアップできるなど、具体的なキャリアについて記載されることが多くなります。
キャリアパスは新卒・中途問わずに採用サイトでは重視されるポイントですが、重視される大きな理由としては終身雇用制度が当たり前でなくなったことや、年功序列制度を撤廃している企業が増えていることです。
終身雇用制度や年功序列制度が撤廃されると、社員としては自身でキャリアアップするために努力する必要がありますが、キャリアアップするための道筋を企業側があらかじめ提示することで、求職者としても必要なスキルや経験が可視化されるため、具体的なキャリアをイメージしやすくなります。
その結果、優秀な社員の獲得に繋がったり、社員のモチベーションアップにもつながるのです。
キャリアプランとの違い
キャリアパス(キャリアステップ)と似たような言葉に「キャリアプラン」というものがありますが、キャリアプランは社員が自分自身で立てた目標に向けてキャリア形成を行うことを指すため、企業がキャリアを提示するキャリアパス(キャリアステップ)とは大きく異なります。
そのため、採用サイトに記載されてるキャリアについての情報はキャリアパスとなります。

採用サイトでキャリアパス(キャリアステップ)を掲載するメリット
採用サイトでキャリアパスを掲載するメリットは以下の通りです。
- 優秀な人材を獲得しやすい
- 入社後の離職率を下げられる
- モチベーションの高い人材を獲得しやすい
それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。
1.優秀な人材を獲得しやすい
キャリアパスを掲載することで、成長意欲がある人材や、キャリア形成に意欲的な優秀な人材を獲得しやすくなります。
若手社員がキャリア形成しやすい環境ということをアピールできれば、それだけ教育環境が整っていたり、若手社員にもポジションを与える企業であると判断してもらえます。
2.入社後の離職率を下げられる
採用サイトで具体的なキャリアパスを掲載することで、求職者が入社後の具体的なキャリア形成をイメージしやすいため、入社後のギャップが生まれにくく、離職率を下げる効果があります。
キャリアパスを見て具体的なイメージを持って入社する人材は、目標が明確になっているため、入社後のサポートや教育についてもミスマッチが起こりにくく、中長期的な定着にも期待できます。
3.モチベーションの高い人材を獲得しやすい
一般的な企業において、役職に就くためには5年前後の勤務が必要となる場合も多いため、キャリアパスを具体的に掲載すると、キャリアを実現するために努力できるモチベーションの高い人材を獲得しやすくなります。
採用サイトでキャリアパス(キャリアステップ)を掲載するときの注意点
採用サイトでキャリアパスを掲載するときの注意点は以下の通りです。
- 人事評価制度を整える
- 研修制度を充実させる
それぞれの注意点について、以下で詳しく解説します。
1.人事評価制度を整える
人事評価制度が整っていないと、社員の能力を正当に評価できないため、人事評価制度を整えることが大切です。
企業においての人事評価には以下のような内容があります。
- 能力評価:従業員の能力やスキルが基準の
- 業績評価:従業員が業務で出した成果が基準の
- 情意評価:従業員の意欲や勤務態度が基準の
人事評価に透明性がなかったり、正当性に欠けていたりすると社員のモチベーションも下がってしまうため、正当性があり透明性のある制度を作るようにしましょう。
2.研修制度を充実させる
いくら優秀な人材やモチベーションの高い人材であっても研修制度が充実していないと能力を発揮することができません。
各業務における社内研修やOJTなどはもちろん、キャリア形成に欠かせないキャリアアップ研修やセミナー、勉強会などを開催、参加補助などを行うことで、よりキャリア形成しやすい環境になります。

効果的にキャリアパス(キャリアステップ)を掲載している採用サイトの事例
ここでは、効果的にキャリアパス(キャリアステップ)を掲載している採用サイトの事例を紹介します。
1.高千穂交易株式会社
高千穂交易株式会社の採用サイトでは、営業職・技術職・営業サポート職のそれぞれのキャリアパスを具体的に掲載しています。
入社からの年数に応じた具体的な仕事内容についても掲載しており、キャリアアップには昇給試験が実施されていることにも掲載されているため、より具体的なキャリア形成をイメージしやすい設計となっています。
https://www.takachiho-kk.co.jp/recruit/freshers/env/career_path
2.東亜薬品株式会社
東亜薬品株式会社の採用サイトでは、入社からの勤続年数に応じたキャリアや、先輩社員の実際のキャリアについて掲載されています。
入社からの数年間は6ヶ月に1回のペースで上司との面談が実施されていることも公開されているため、キャリア形成についても相談できる機会が設けられていることで安心感を得ることができます。
3.ニプロ株式会社
ニプロ株式会社の採用サイトでは、グループ会社全社で共通で使用している教育研修体系図を公開しているため、具体的なキャリア形成をイメージしやすくなっています。
ほかにも、若手従業員の役職登用についてや学習支援などにも触れられており、社是である”意欲”を体現する社員へのサポートが充実していることもよく分かります。
まとめ

本記事では、採用サイトのキャリアパスの概要や採用サイトに掲載するメリットや注意点、効果的に掲載している事例について詳しく解説しました。
採用サイトにキャリアパスを掲載することでさまざまなメリットがありますが、キャリアパスを掲載するにあたって人事評価制度の正当性や研修制度を充実させるなど、社内での仕組みを作る必要があります。
キャリアパスに惹かれて入社した人材が、入社後に人事制度に不満を感じたり、研修制度が不十分だと感じてしまうとモチベーションの低下や離職につながることも珍しくありませんので、キャリアパスと合わせて人事制度や研修制度についても触れておくとミスマッチを防ぐことができるでしょう。
ぜひ本記事を参考にして、採用サイトにキャリアパスを効果的に掲載してみてください。