帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2024年1月)」<!–(※←リンク切れ)–>という調査において、正社員の人材が不足していると回答した企業が52.6%となっている通り、各企業は人材採用に難航している場合も多いでしょう。
実際に、現代の採用活動はマーケティング手法を取り入れた「採用マーケティング」が主流となっており、その中でも「採用ファネル」という手法は欠かせないものとなっているのです。
本記事では、採用マーケティングで用いられる採用ファネルの概要や種類、プロセス、具体例などについて詳しく解説します。
採用ファネルとは?
採用ファネルとは、採用をマーケティングと捉えたときの手法のひとつです。
もともと”ファネル”という言葉はマーケティング用語として使用されることが多く、顧客の購買行動を大まかに分けて考えることで離脱を防ぎ、顧客獲得に繋げるという大きなメリットがあります。
採用ファネルでも同様に、採用活動のプロセスと認知・興味・応募・選考・内定に分けることで、それぞれのプロセスで課題を発見して効果的な採用を行うことができるのです。
採用活動が難航している企業は多いため、採用をマーケティングとして捉える企業も増えていますが、採用ファネルは効果的な採用活動を行うために欠かせない考え方なのです。

採用ファネルの種類
採用ファネルの種類は以下の通りです。
- パーチェスファネル
- インフルエンスファネル
- ダブルファネル
それぞれの種類について、以下で詳しく解説します。
採用ファネルの種類①:パーチェスファネル
パーチェスファネルは、求職者が自社を認知してから内定するまでのプロセスを5つ(認知・興味・応募・選考・内定)に分けて考えられる採用ファネルです。
内定するまでに使用される採用ファネルはパーチェスファネルを使用するため、採用活動における採用ファネル=パーチャスファネルと考えておいて問題ありません。
また、パーチェスファネルはマーケティング業界で一般的に使用されるファネルとしても知られています。
採用ファネルの種類②:インフルエンスファネル
インフルエンスファネルは、マーケティングにおいては商品を購入した顧客の行動を「紹介・発信・継続」の3つに分類するために使用される手法となっており、採用マーケティングにおいては「入社・紹介・発信」などに分類されることが多いです。
具体的には、求職者向けのサイトに企業の口コミを投稿したり、リファラルで友達を紹介したりと、さまざまな行動が含まれています。
インフルエンスファネルでは入社後の社員のサポートやフォロー、活躍できる環境づくりなどに活用されるのです。
採用ファネルの種類③:ダブルファネル
ダブルファネルは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせた不採用ファネルです。
採用マーケティングにおいてダブルファネルは、「採用・内定」をゴールとせずに、採用後の「活躍・定着」をゴールとして考えるファネルとなります。
ダブルファネルを活用することで、採用した社員の定着やミスマッチを防ぐことにも繋がります。
採用ファネルのプロセスと具体例
採用ファネルのプロセスは以下の通りです。
- 認知
- 興味・関心
- 応募
- 選考・内定
- 入社・継続
- 紹介・発信
それぞれの内容と具体例について、以下で詳しく解説します。

採用ファネルのプロセス①:認知
認知は、求職者に自社を認知してもらうプロセスです。
まずはより多くの求職者に知ってもらうことが大切になりますので、広告などを打ち出すことも効果的な手法となります。
認知のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 会社説明会を実施する
- 合同会社説明会に参加する
- 採用イベントに参加する
- 求人サイトを利用する
- Web広告を打ち出す
- SNSで会社情報を発信する
- 自社メディアのSEO対策に力をいれる
採用ファネルのプロセス②:興味・関心
興味・関心では、自社を知ってくれた求職者に対して自社の魅力を知ってもらい、興味関心を深めるためのプロセスです。
求人に応募することを検討している求職者へのアプローチはもちろん、自社を知っているものの応募には至っていない求職者にアプローチすることも大切となります。
興味・関心のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 採用イベント・セミナーで求職者と直接コミュニケーションを取る
- 写真や動画をSNSやHPに掲載する
- 先輩社員のインタビューをホームページに掲載する
採用ファネルのプロセス③:応募
応募は、求職者から応募してもらうためのプロセスです。
自社に興味を持ってくれた求職者であっても、結局競合他社に応募してしまい自社の求人に応募してくれないという事例は決して珍しくないため、どのようにすれば自社に応募してくれるのかをしっかりと分析することが大切になります。
応募のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 求職者の求める情報を分かりやすくまとめる
- 競合他社にはない強み・魅力を発信する
- 応募までのプロセスを簡単にする
- 求人サイトからスカウトメールを送る
採用ファネルのプロセス④:選考・内定
選考・内定は、求職者のミスマッチや辞退をなくすためのプロセスです。
面接時には求職者の意欲は高いもの、入社までの期間に意欲が低下してしまい辞退してしまうケースや、求職者と自社の相性が悪くすぐに退職してしまうというケースも多いため、しっかりと求職者とコミュニケーションを取ることが大切になります。
選考・内定のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 適性診断を実施する
- 職場見学の時間を設ける
- スムーズにスケジュールを設定して応募から面接までの期間を短くする
- 内定者懇親会を開催する
- 面接のリマインドメールを設定する
採用ファネルのプロセス⑤:入社・継続
入社・継続は、採用した人材が自社で定着できるようにフォローするプロセスです。
入社した人材が早期離職する要因となるのは、仕事関係のみならず、人間関係であることも多いため、さまざまなフォローが必要となります。
入社・継続のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 教育体制を整えて自信を持って実務できるようにする
- フォローアップ面談を実施して人材の悩みを定期的に聞くようにする
- 社内イベントなどの交流会を開催する
- 社員の意見を匿名で調べる目安箱を設置する
採用ファネルのプロセス⑥:紹介・発信
紹介・発信は、自社に愛着を持ってくれた社員が自社を紹介・発信してもらうためのプロセスです。
自発的に社員が自社を紹介・発信してくれると企業イメージが良くなることはもちろん、リファラル採用をしやすくなります。
採用コストが高騰している現代の市場において、採用コストを最小限にできるリファラル採用は企業にとってもメリットが大きいです。
紹介・発信のプロセスの具体的な施策には以下のようなものがあります。
- 福利厚生を充実させる
- 社内のコミュニケーションを活発化させる
- リファラル採用できたらお祝い金を贈呈する

まとめ|採用ファネルは効率的な採用活動に効果的
本記事では、採用マーケティングで用いられる採用ファネルの概要や種類、プロセス、具体例などについて詳しく解説しました。
採用ファネルを用いることで、採用のどのプロセスに問題・課題があるのかを明確化できるため、採用活動がうまくいっていない場合は採用ファネルを取り入れてみてはいかがでしょうか。
